賃貸のクッションフロアが汚れていた場合の退去費用は?症状別に説明
本サイト・記事は「原状回復をめぐるトラブルとガイドライン」をもとに作成しております。

賃貸マンション・アパートの退去でクッションフロアの汚れがある場合の退去費用は誰が負担するべきなのか、費用はどれくらいになるのか・・」悩んでいませんか?

 

敷金の師匠

この記事は以下のような人におすすめ!

・クッションフロアの清掃・張替え費用は誰が負担するべきもの?

・クリーニングで落ちないものなの?

退去費用の基本的な考え方

記事を十分に理解するために、考え方を2つだけ知ってほしいです。

そこまで難しい内容ではないので一読するだけで理解していただけると思います。

 

どのように計算するのか

原状回復費用についての費用負担に関しては、大まかに以下のような原則があります。

  1. 物件の状態を確認し、修繕が必要な箇所を洗い出します。
  2. 修繕が必要な箇所の種類や程度に応じて、修繕費用を算出します。
  3. 修繕費用を算出したら、契約書に基づいて、入居者が負担する割合を決定します。

 

通常は入居期間修繕箇所に応じて負担割合が決められます。
入居者が故意や過失によって損害を与えた場合は、入居者が全額負担になることもあります。

詳細はこちらの記事で紹介しています。

 

だれが負担するのか

原状回復費用についての費用負担に関しては、大まかに以下のような原則があります。

  1. 原因が入居者によるものであれば、経年劣化・通常損耗を除いた部分を入居者が負担する
  2. 原因が普通の使用によるものであれば、大家さんが負担する
  3. 原因が老朽化や不可抗力によるものであれば、大家さんが負担する

 

詳細はこちらの記事で紹介しています。

 

クッションフロアの汚れの退去時の費用

 日やけによるクッションフロアの変色

■費用負担
日焼けによるクッションフロアの変色については借主の費用負担となる可能性は非常に低い
■根拠
通常の使用にした中で生じる汚れに費用負担はない。
クッションフロアは自然に劣化して、少しずつ黄ばんでゆくものです。
賃借人が通常の住まい方、使い方としていても発生するものについては、賃貸借契約期間中の賃料でカバーされてきたはずのものであり、賃借人は修繕等をする義務を負わないと考えられる。

飲み物・調味料等によるクッションフロアの黒ずみ

■費用負担
飲み物や調味料をこぼしたことによるクッションフロアの黒ずみは借主負担となる可能性が非常に高い
■理由
飲み物や調味料をこぼした際にすぐ清掃を怠ったことによる汚損は通常を超える損耗であるため
入居者の何かしらの行為(故意・過失に関係なく)によって汚れをつけた場合は、通常の使用による汚損を超えるものと判断される場合が多いと考えられる。
■修繕方法と負担額

清掃で落ちる場合

○修繕方法
クリーニング
○金額目安
500円〜1,000円/㎡
※通常清掃を超え追加請求の可能性あり

清掃で落ちない場合

○修繕方法
貼り替え
○金額目安
3,000〜5,000/㎡
※減価償却考慮あり

飼っていたペットの糞尿によるクッションフロアの汚れ

■費用負担
飼っていたペットの糞尿によるクッションフロアの変色については借主の費用負担となる可能性は非常に高い
■根拠
飼っていたペットによるクッションフロアの汚損は通常を超える損耗であるため

共同住宅におけるペットの飼育は未だ一般的ではなく、ペットの躾や尿の後始末などの問題でもあることから、ペットによるクッションフロアの汚れは賃借人負担と判断される場合が多いと考えられる。

■修繕方法と負担額

清掃で落ちる場合

○修繕方法
クリーニング
○金額目安
500円〜1,000円/㎡
※通常清掃を超え追加請求の可能性あり

清掃で落ちない場合

○修繕方法
貼り替え
○金額目安
3,000〜5,000/㎡
※減価償却考慮あり

 

喫煙やアイロン等によるクッションフロアの焦げ跡

■費用負担
喫煙やアイロン等によるクッションフロアの焦げ跡については借主の費用負担となる可能性は非常に高い
■根拠
喫煙やアイロン等によるクッションの焦げ跡は通常を超えた損耗であるため
喫煙やアイロン等によりクッションフロアに焦げ跡がついている場合は、通常の使用による汚損を超えるものと判断される場合が多いと考えられる。また、賃貸物件での喫煙等が禁じられている場合は用法違反に該当するので注意が必要です。
■修繕方法と負担額

清掃で落ちる場合

○修繕方法
クリーニング
○金額目安
500円〜1,000円/㎡
※通常清掃を超え追加請求の可能性あり

清掃で落ちない場合

○修繕方法
貼り替え
○金額目安
3,000〜5,000/㎡
※減価償却考慮あり

洗剤やブリーチ剤によるクッションフロアの脱色

■費用負担
洗剤やブリーチ剤によるクッションフロアの脱色については借主の費用負担となる可能性は非常に高い
■根拠
通常の使用にしている中で特に汚れがない場合に費用負担はない。
入居者の何かしらの行為(故意・過失に関係なく)によって脱色した場合は、汚れをつけた場合と同じく通常の使用による汚損を超えるものと判断される場合が多いと考えられる。
■修繕方法と負担額

清掃で落ちる場合

○修繕方法
クリーニング
○金額目安
500円〜1,000円/㎡
※通常清掃を超え追加請求の可能性あり

清掃で落ちない場合

○修繕方法
貼り替え
○金額目安
3,000〜5,000/㎡
※減価償却考慮あり

髪染め剤や化粧品によるクッションフロアの着色

■費用負担
髪染め剤や化粧品によるクッションフロアの着色については借主の費用負担となる可能性は非常に高い
■根拠
髪染め剤等や化粧品による汚れは、すぐに拭き取れば着色はなく、通常を超える損耗であると考えるのが妥当であるため
入居者の何かしらの行為(故意・過失に関係なく)によって脱色した場合は、汚れをつけた場合と同じく通常の使用による汚損を超えるものと判断される場合が多いと考えられる。
■修繕方法と負担額

清掃で落ちる場合

○修繕方法
クリーニング
○金額目安
500円〜1,000円/㎡
※通常清掃を超え追加請求の可能性あり

清掃で落ちない場合

○修繕方法
貼り替え
○金額目安
3,000〜5,000/㎡
※減価償却考慮あり

原因不明の落ちないクッションフロアの汚れ

■費用負担
原因不明の清掃で落ちないクッションフロアの変色については借主の費用負担となる可能性は非常に高い
■根拠
原因のいかんを問わず、入居中についた汚れで清掃で落ちない程度の汚れは通常を超えた損耗である為
■修繕方法と負担額

清掃で落ちる場合

○修繕方法
クリーニング
○金額目安
500円〜1,000円/㎡
※通常清掃を超え追加請求の可能性あり

清掃で落ちない場合

○修繕方法
貼り替え
○金額目安
3,000〜5,000/㎡
※減価償却考慮あり

設置していた家具によるクッションフロアへの着色

■費用負担
設置していた家具によるによるクッションフロアの変色については借主の費用負担となる可能性は低い
※ただし、明らかに着色性の強い家具を何ら対策なく設置した場合には費用負担となる可能性がある
※本項目はガイドラインの中で名言されていない為、本サイト独自の見解です。
■根拠
家具の設置は必然的なものであり、設置しただけによる汚れに費用負担はない
賃借人が通常の住まい方、使い方としていても発生するものについては、賃貸借契約期間中の賃料でカバーされてきたはずのものであり、賃借人は修繕等をする義務を負わないと考えられる。
■修繕方法と負担額

清掃で落ちる場合

○修繕方法
クリーニング
○金額目安
500円〜1,000円/㎡
※通常清掃を超え追加請求の可能性あり

清掃で落ちない場合

○修繕方法
貼り替え
○金額目安
3,000〜5,000/㎡
※減価償却考慮あり

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